2007-05-26

新チンクエチェント

自動車雑誌を見ていて、フィアット 500が生まれ変わることを知った。

オリジナルのデザインモチーフを生かしたリデザインという意味では、MINIVW ビートル と同じ路線。 これらの路線は決して嫌いじゃない。 新しいフィアット500のデザインもなかなかいいと思う。

気になったのが…、上記の記事にある 新型フィアット500は「パンダ」をベースにし… という記述。 そう、フィアット・パンダもまた、2003年に完全に新設計の2台目が登場しているのだが(そしてクルマ自体の出来はなかなか良さそうだが)、デザイン面では初代パンダと何の連続性もないのだ。 もともと別の名前で発売するつもりが、ルノーからクレームを入れられてパンダになったという経緯なので仕方がないのだが、初代パンダのデザインを愛するものとしては「パンダもデザインを継承するクルマであってほしかった」と思わずにいられない。

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2006-11-22

EVのバッテリ交換チェーン

EV(電気自動車)のバッテリーについての妄想。

『Make:』でとりあげられていたEVは、普通の中古車のエンジンを取り外してDIYでモーターとバッテリを載せるタイプだった。その記事の主張は次のようなもの。

・EVは、普通の(ガソリンエンジンの)自動車よりも構造はシンプルだ。
・ただし、現在のバッテリーには限界があり、1回の充電では60km程度しか走れない。
・短い走行距離という制約を受け入れることができれば、すでにEVは低コストで実用的だ。

自宅で充電するという運用の場合、多くの人にとって短い走行距離を受け入れるのは難しいだろう。ただ、ひとつの世帯で何台かの車を使っている場合、そのうちの1台をEVにするというようなことなら受け入れられるかも、とも思う。

一方、「自宅で充電」ではなく「出先で充電済みの電池モジュールを交換」できるなら…。 それならより広い層に受け入れられるのではないだろうか。

鉛蓄電池ではなく、より軽量のリチウムイオン電池やニッケル水素電池を交換しやすいモジュールとして規格化する。そして、例えばコンビニやファストフードのチェーンなんかで電池モジュールの載せ替えができるようになれば…。EVは一般消費者にとってより使いやすいものになるのではないかと妄想する。

そのようなサービスが展開されるには何らかのインセンティブが必要だろうが、二酸化炭素の排出権といったものがビジネスとして、また法制度としていろいろ浮上してきている今(あるいは近未来)なら可能性はありそうに感じる。

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2006-07-28

みにくいF1カー

Yahoo! スポーツ経由で目にした、F1の空力パーツに関する話題。

FIA、“ツインタワー”の使用を禁止 (F1-Live.com)

最近のF1にはあまり興味がないので、BMWザウパーの車にそんなパーツが付いていたとは知らなかった。上記ページの写真を見るに、ボディフロント部に背の高い垂直翼2枚というのはかなり異様(かつ Funny)だ。

で、気になったのは以下の記述。

後方への空気の流れをよくする目的で考案されたそのウイングについて、パドックでは美的に疑問を投げかける人も多かった。

うーん、「目くそ鼻くそを笑う」というか、言っちゃ悪いけど、今のF1カーで美的に許せるマシンはひとつもないなぁ。どのマシンもボディのあちこちに唐突に取り付けられた(空力特性改善のための)小翼が、美観を損ねている。

そうなった原因は、2005年のレギュレーション変更にあるのだろう。ダウンフォースを減らすことを目的としてボディワークへの規制事項が大幅に増えたのだが、レースで戦う(勝つ)ためにダウンフォースが必要な各チームは当然対策を考える。レギュレーションの文面の抜け穴を捜すように、ダウンフォースを稼ぐ(あるいは安定性を向上させる)ための小翼をボディ各所に足すことになったということではないか。

まあ、今のF1のデザインから “ポストモダン的な美” を見いだすことはできるかもしれないけれど…。 個人的には、恣意的なレギュレーションから解き放たれた、素直に美しいと思える車体デザインを見たい。細々とした制約を課されている設計者(デザイナー)たちも、うんざりしているんじゃないかな。

関連: BMW「ツインタワー」ウィングの技術分析 (F1通信)

関連: F1マシンの構造 (indigo window)

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2006-04-12

Honda CIVIC

新しい「シビック 5ドア」。 素晴らしいデザイン。

Honda (UK) - Civic

最近のホンダ車のデザインにはあまり魅力を感じなかったが、これには脱帽。最高にかっこいいハッチバック。

CMの映像も楽しい(上記のサイトの Watch から観ることができる)。
(Honda UK といえば、以前話題になったAccord の「ピタゴラそうち」的な CF も忘れがたい。どちらも遊び心満点)

残念なのは、このシビック・ハッチバック、日本での発売予定がないこと。ヨーロッパ専用モデルということらしい。 セダンより、よっぽどアピールするモデルだと思うのだけれど。

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2006-03-20

栄光のポンコツ車

子供の頃に読んだ本で、まったく有名じゃないんだけど、妙に心に残っている…。 自分にとって、『栄光のポンコツ車』という本がそんな存在だ。

ル・マン24時間耐久レースに挑む男たちが主人公のレース小説なのだが、普通じゃなかったのは彼らがレースに挑む車がベントレー(Bentley Speed Six)だという設定。ベントレーは1929年と30年にル・マンを制した名車だが、小説の中の時代設定は1950年代だから、その時点で既にクラシックカーだ。そんな車で最新のフェラーリやメルセデス、ジャガーに挑んでいくという大胆なお話で、細かいところはもう忘れてしまったが、とても痛快な印象が残っている。

そして2006年。小説に勝るとも劣らないチャレンジがあったようだ。

ロシア全土1万6000キロを走破する『エクスペディション・トロフィー』という耐久レース。2月23日にロシア北西端のムルマンスクをスタートし、酷寒のロシアの大地(とバイカル湖の凍った湖面)をウラジオストク目指して2週間で駆け抜ける(ダカールラリーより距離は長く、日数は短い)という過酷なレースにウラルの地方都市エカテリンブルクのチームがエントリーした。彼らは20年前のToyota Surf(初代ハイラックス・サーフ)でこのレースに挑んだ。レース運営責任者曰く「完走できるなんて誰も思っていなかった」にもかかわらず、三菱パジェロなど最新の4WDたちを抑えて優勝してしまったというから驚きだ。優勝賞品として10キロの金塊が送られたという。(Newsweek日本版(2006.3.22)より)

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