書籍・雑誌

2007-04-02

雑誌流通のデジタル化

Newsweek誌(日本語版)がちょっと前からDigital版を提供している。PC上の雑誌ビューワ・ソフトを使って本誌が読めるというもの。

Fujisan Readerという名前のソフトで、米Zinio Systems社の Zinio Reader というソフトがベースらしい。

操作感はかなりいい。高解像度のワイド画面のモニタがあれば見開き画面のまま読むこともできそうだ。

複数の雑誌を横断しての検索ができないのは残念。また、PCを買い換えたりしたときに、すでに購入している雑誌を新しいPCに持って行く方法がよくわからない。


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2006-11-30

デュマレスト・サーガの復刊

ひょんなことから、デュマレスト・サーガの復刊を知った。

それにしても、まさか今頃復刊するとはねぇ。けっこう人気あったということかな。

中学?高校生?の頃、読んでたなぁ。10巻くらいまでは。日本版は、表紙のデザインやイラストがなかなか格好良かったという印象がある。

今ならCGで異世界を(そこそこのコストで)描けるから、SciFiチャンネルあたりでテレビシリーズ化できそうな気が。

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2006-11-20

刺激的な『Make:』

オライリーが出している雑誌(日本版は単行本か)『Make:』。個人レベルで色々なものを “つくる” ことにフォーカスした雑誌で刺激的だ。ファブ・ラボについての記事もあるし、マジメなものからヘンなもの、遊び心たっぷりなものまで記事のスペクトルも豊か。下記はその一部。

自律水中航行機器(平たく言えば水中ロボット)競技会レポート
ショッピングカートをゴーカートにする
Meccanoで作った階差機関
30ドルで作るガウスライフル(加速器)
ゴキブリをCPUにしたロボット
マウスを筐体にしたミニミニロボット
「純粋に機械的なPong」制作者へのインタビュー
低エネルギー核反応(LENR)の研究者
ダ・ヴィンチについてブルース・スターリングが語る
…そして、ヤク毛刈りについて (Life Hacks)

Amazonからも購入できる(→『Make: Technology on Your Time Volume 01』)。

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2006-11-03

モーニング25周年と『へうげもの』

週刊モーニング 創刊25周年記念号を買った。

今のモーニングで一番気に入っている『へうげもの』では、古田左介が「織部」の官位を受けるエピソードが描かれていた。

「モーニング」を初めて読んだのは大学に入った頃だからもう15年以上前か…。 もっとも、20代後半はマンガ自体から遠ざかっていたのでかなり空白期間がある。昔から「モーニング」は掲載されているマンガの(内容的・絵的な)幅がやたらと広い印象があったが、それは今も変わらないな。

そう言えば、学生時代、第2外国語のフランス語の講義でW教授が「最近は形而上という言葉もマンガでしか目にしていないという人もいるでしょうが、…」なんてシャレ(皮肉?)をかましたこともあったっけ。そう『気分は形而上』が連載されていた頃(実在OLネタの時期)だ。残念ながら反応した学生はかなり少数だったように記憶しているが。

そして今は『へうげもの』。安土桃山時代の武将にして茶人・古田織部を主人公にした物語だがめっぽう面白い。テーマ・作劇・登場人物(信長・秀吉・家康から千宗易(利休)や明智光秀、その他有名無名の武将に至るまで)のキャラクター立て・そして大胆な誇張をここぞというところでキメる絵。すべての要素がバチっとはまっている感じだ。

山田芳裕さんのマンガというと、『デカスロン』と『ジャイアント』をチョロチョロ見ていた程度で、よい読者ではなかった。絵柄への抵抗感はとくになかったものの、どうもスポーツものと大胆に誇張した表現との間に「なんとなくしっくりこない」ものを感じたりして(とくに『ジャイアント』)。 だが『へうげもの』では絵面としてのウソ・誇張した表現が実に心地よいから不思議だ。さんざん語り尽くされている時代・人物たちの「新しい語り直し」だからなのだろうか。大胆な作劇・表現と言えば、本能寺あたりはそのひとつのピークだろう。登場人物たちの面構え・表情もイイ。今後の展開も楽しみにしているマンガだ。

(関連) へうげもの official blog

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2006-09-24

『電子立国 日本の自叙伝』

古本で買った『電子立国 日本の自叙伝』(NHKライブラリー)を読み始めている。

これはNHKの同名のドキュメンタリー番組(1991~92)をもとにしたもの。当時は学生だったが、面白く見た記憶がある。とりわけディレクターである相田洋さんと三宅アナの掛け合いで半導体産業に迫っていくスタイルが独特だった。

まだ第1巻を読み終えたところだがとても面白い。現代(といっても今から15年ほど前だが)の半導体産業というものをふつーの人が実感できるように描写している部分も素晴らしいが、半導体の黎明期(とりわけ、戦後すぐの日本の研究者たち)の記述に心を動かされる。

敗戦直後の日本では、物質面でも科学的な情報の面でも貧弱な環境にあったわけだけれど、そんな中でも情熱をもって「アメリカで生まれた新技術」にチャレンジしていく研究者たち。「それに比べると今は恵まれている」という気持ちと、「基本原理から自分の手で検証・再現していける」(ある意味、素朴な)時代への憧れ・うらやましさと。 どっちにしても「いっちょう、やってやるぜ(何を?)」という元気が出てくる。

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2006-08-02

さよなら月刊アスキー

月刊アスキー(ASCII)がPC誌としては終わるということで、最後の2006年8月号を買ってきた。

表紙には「パーソナルコンピュータ総合誌」と書かれている。巻末には次のように「卒業宣言」が書かれていた。

… パソコンはいまや、誰もが普通に使いこなす時代になり、「PCを世の中に広める」という創刊以来の私たちの使命は、少なからず果たされたのではないか、と考えました。 …

たしかに、それが時代の流れなのだろう。 かつて感じていたようなワクワク感をPCそのものに感じることは少なくなった。 また、もうかなり前から、ネット上のニュースサイトがPC関連の情報を得る媒体として有力になっている。月刊アスキーはその役目を終えたという気がする。

記憶が確かなら、はじめて自分で月刊アスキーを買ったのは、アメリカで発表されたばかりのHyperCardを特集している号(1987年?)だったはず。 DISK BASIC や DOS を使っていた自分にとって、それはめまいがするほど未来的な別世界の紹介記事だった。

月刊アスキーといえば、遠藤諭(ホーテンス・S・エンドウ)さんのテイストが好きだったなぁ。

関連記事: 「自己連想記憶」からたどった記憶

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2006-02-02

『僕の叔父さん 網野善彦』

僕の叔父さん 網野善彦』を読み始めた。面白い。非常にスリリング。

中沢新一が、自分の叔父(父の妹の夫)である歴史学者・網野善彦(2004年没)の思い出を語っている本。

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2005-10-18

もがき進んでいる人に

 たぶん、学問とまじめに取組み始めた頃の青年には、三つの大きな不安があると思う。それらは、自分の能力に対する不安、自分のしていることの価値に関する不安、そして、自分の将来に関する不安である。大学院生などは、洋の東西を問わず、口には出さなくても、たいていこの三大不安に始終さいなまれていると思ってよい。これらが精神面での不安定を引起こし、それがまた上述の不安を増幅させる。この悪循環がいつまでも続くと、ノイローゼとなり、ついには学問そのものを放棄せざるを得ない羽目になる。これらの不安は、程度の差こそあれ誰でもが、当然抱くはずのものなのである。

数学者の藤原正彦による『数学者の言葉では』というエッセイ集を読んだ。冒頭の引用は、「学問を目指す人へ」というエッセイから。このエッセイは、彼がコロラド大学で教えたジョハナという学生が、孤独と情操面での不毛から大学院をドロップアウトしたエピソードで始まっている。

このエッセイの中で、彼は、学問を志す人に望まれる性格条件として「知的好奇心が強いこと」、「野心的であること」、「執拗であること」、「楽観的であること」を挙げている。そして、それらをもちあわせていたとしても、冒頭の不安に対しては、(ずばぬけた一部を除く、研究者の大半は)自分をごまかし、なだめ、妥協的に処理せざるを得ないのだと率直に述べている。

また、専門的な成長を目指す期間においては、たいへんな精神的・肉体的エネルギーを限られた「自分の選んだ専門」に投入せざるを得ない。一時的ならば、他のものを犠牲にしてもかまわないから(犠牲にしていることを認識した上で)恐れずに一点に打ち込むしかないのだ、とも。

自分の学生時代のことを思い返してみると、野心と執拗さがいかにも足りなかったと思わざるを得ない。「ある専門にこだわりその道を究める」ことに踏み込めなかった人間としては、(学者に限らず)そのような人々の迫力がまぶしく映るのも確かだ。

※ 上述のエッセイは、30ページ程度の短いものなので、よければ一読を。本の他の部分にはユーモラスな話も多く、気軽に読める。

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2005-09-12

旅人楽園 (日本人の顔)

旅に憧れつつも、日常に流されている。でもこの本を読むと行きたくなる。知らない土地へ。

『バックパッカー・パラダイス ― 旅人楽園』 (さいとう夫婦・著)

マンガ家の夫婦が、二年半をかけて世界中を旅したもようを記した紀行マンガ。
その行程は、カリフォルニア→メキシコ→キューバ→グァテマラ→コスタリカ→コロンビア→ブラジル→パラグアイ→ウルグアイ→アルゼンチン→イースター島→チリ→ボリビア→ペルー→ニューヨーク→イギリス→フランス→スペイン→モロッコ→イタリア→ドイツ→オーストリア→ギリシャ→トルコ→シリア→ヨルダン→エジプト →ケニア→マラウイ→ジンバブエ→インド→ネパール→タイ→パプア・ニューギニア→インドネシア→カンボジア→中国→香港→台湾→日本というから圧倒されるが、その中で出会ったコト・ひとびとを、硬軟織り交ぜて400ページにわたって描いて(書いて)いる。ユーモアにもあふれていて、とても魅力的な一冊。

一冊の中で、楽しい出来事、大変なこと、いろいろ起きるのだが、なぜか一番思い出すエピソードは日本に帰ってからの一節だ。沖縄から大阪・京都と巡って東京に戻ってきたふたりは…

そういえば、久しぶりに日本を眺めて印象的だったのは

今にもストレスで潰れそうな暗い顔の人が多いことで…

貧しくても笑顔の絶えない国を多く見てきた後ではちょっと異様でした。

「ま、これは不況うんぬんと言うよりは国民性なのかもしれないけど」
「そーいや ここではニコニコして街歩いてる方がオカシイんだよね」

夜、地下鉄に乗って帰宅するときなどに、ふとこの一節を思い出す。あたりの人の表情を見渡してみたり、窓に映った自分の表情を眺めたり。少し笑ってみる。(が、はたから見ると、その方がアヤシイかも…)

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2005-08-16

読みたい本ばかりが増えて

読みたい本が、たまっている。

2年ほど前から、興味を持った本をPDAに書き留めておいて、そのリストをもとに本を買ったり図書館で借りたりするようにしている。だが、リストを消化するスピードが全然追いついていない。

ここらで、ちょっと整理しよう。(ジャンル分けは、てきとー)

【社会】
封印作品の謎
敗北を抱きしめて
〈民主〉と〈愛国〉
カール・ロジャース入門
ナマコの眼
ジェノサイドの丘
戦争における「人殺し」の心理学
ブーンドックス
ポーランド社会の弁証法

【歴史】
シュリーマン旅行記
僕の見た「大日本帝国」
パレオマニア

【科学・技術】
数学ビギナーズマニュアル
世にも美しい数学入門
恐るべき旅路
考える脳 考えるコンピュータ
東京の地下技術
冷蔵庫と宇宙
インフォーマル
サイエンティストに悔いなし
よみがえるチューリング
ファインマンさん最後の授業
喪失と獲得
ノアの洪水

【文化・芸術】
花伝書
聞こえてますか、映画の音

【フィクション】
黒い時計の旅
アジアの岸辺
ボートの三人男
滴り落ちる時計たちの波紋
雷電本紀

【日常】
料理のわざを科学する
エリックさんちの台所
超日常観察記
万国「家計簿」博覧会

ちょこちょこ時間を見つけて、読んでいきたい。
※ お手軽に情報を吸収してばかりでもいけないが…。

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