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2006-08-23

じゅうぶんに低いクオリティ

以前の記事とも関連するが、YouTube が(今のところ)成功している理由の一つに “じゅうぶんに低いクオリティ” があるような気がする。 もし YouTube が DVD並み、もしくはそれに近い映像クオリティだったなら、映像コンテンツの権利者たちからの(いわゆる知的所有権の侵害に対しての)風当たりはもっと強かったのではないだろうか。

YouTubeで公開されている映像は、Flash Video形式で(ほとんどは)QVGAサイズ。フレームレートはテレビより低く(15~20fpsくらい?)、音声はモノラル。VHSの映像よりもひとまわり(ふたまわり?)低い画質と言っていいだろう。

このような画質になったのに技術的な制約が関係しているのは確かだ。現在の、多くのインターネット利用者があまりストレスを感じずにダウンロードを待てる(相対的に低い)ビットレートであること。多くの利用者がプラグインをダウンロードしたりせずに確実に見られるFlashベースであること。 このふたつを満たそうとすれば、必然的に低画質にはなる。

YouTubeの「中の人」たちは、上記のような技術的な制約だけ考えて画質を決定したのか。 あるいは意識的に低い画質を選んだということはないだろうか。

エンターテイメントの映像であれば高画質・高音質が善だが、低品質でいいから share したいというコンテンツもあるような気がする。そういった要求に対する(法的なものなど)社会的なコンセンサスをつくりあげられたら…。

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